Kuwasawa 2021 桑沢2021令和2年度卒業生作品展
Fujimori Taiji Seminar 藤森泰司ゼミ
Theme: 観察すること、そして身体へ
morm 坂口 ゆず
モールを編むことで生まれるゆるやかな形である。一瞬の変形を記憶してゆるやかな形で存在し続けることや、編むことで生まれる豊かな色合いが特徴である。人やモノはmormに包み込まれると、本来の輪郭がぼやけた不思議な存在に変化していく。これは空間の中にやわらかい境界線をつくり、人やモノと空気の間にやわらかな関係性を築いていく。
KEIKO+MANABU Seminar KEIKO+MANABUゼミ
Theme: スペースデザインの最前線
Life Through Holes 野村 仁衣那
プラスチック製品の表面を細かい穴で埋め尽くすことで、生命感を与えることを試みた。穴をあける行為に没頭した結果、いかに生活がプラスチック製品に溢れているかを自覚。穴を纏うことで光の反射や熱による変形が起こり、不思議な愛着の湧く存在となった。モノを「短命に消費する」のではなく、手間をかけることで「永く関係する」視点から、生活空間を静観するインスタレーション作品である。
Element Design C エレメントデザインC
Theme: Three(Is a Magic Number)─『3』に触発されたエレメント
Interior Design C インテリアデザインC
Theme: TOKYO SHOWCASE
Winding 簗瀬 晃希
「私的自己意識」を触発する、“夢と現実を横断する” かのような体験をともなった、服と対峙するための空間を考えた。「従来の私」から離れた状態で服との対峙や服の制作を行うことのできる、美術館のようなブティックを目指した。夢と現実、というような、二つの世界線の曖昧な横断(二つの世界線の主観視と客観視)を、連続的に空間体験することで、「異次元の私」を模索。そして、自身の内的状態を一着の服として表現し、自身の心と向き合う。
OU 鈴木 風花
小規模だがハイレベルな飲食店が集まる代々木八幡周辺、カルチャー・アート・ファッションの発信地であり、近年は多様性を認めるさまざまな取組みを行っている原宿、渋谷、その中間に位置する癒しの場である代々木公園の特徴が混じり合い、自然に囲まれた中に多様な人が集まることでさまざまな相乗効果が生まれるジェンダーレスな銭湯と飲食の複合施設をデザインした。
Living Design C 住環境デザインC
Theme: 地域と相関する生活空間
緑道の森 bath house―地域と楽しむお風呂の森 中村 亜香里
豊かな緑と小川が美しい緑道沿いに風呂を楽しむ──地域に開かれた癒しのバスハウス併用住宅を設計した。地域・住宅用の2つの風呂を分棟で設け、合間に緑を配置。両側から緑の景色を楽しみながら入浴できる。大きな開口部には方立をもつ壁をレイヤー状に並べることで、方立と合間の緑が重なり合い、都会にいながら奥行きある森を感じる空間とした。
パンとカフェと本のこみち 谷畑 実幸
自然豊かな緑道沿いに、地域の人々の交流の起点となるようなベーカリー・カフェ・ライブラリ併用住宅を計画した。敷地は高低差があり、現状では背の高い擁壁が緑道に接している。 そのため折角の緑道の賑わいがそこで途切れていた。そこで緑道と見晴らしの良い西側階段とをゆるやかにつなげる「みち」を敷地内に引き込み、「みち」を中心に人々の居場所をつくることで、地域とつながる併用住宅を目指した。
本と共に住まう 吉田 早織
一方向の本棚を並べることによって公共空間と住空間を構成したブックカフェ併用住宅。緑道から見える壮大な本棚の景色が散歩する人達を建物へ誘う。また、緑道の自然観を敷地内や中庭にひきいれることで、格子の本棚から自然が見え隠れし、いつでも住人や利用者は自然を楽しむことができる。そして、住空間と公共空間を本棚によって分けることで、住人がおすすめしたい本をいつでも更新することができ、本を通した住人と街の人の関わりが生まれる。