2月1日(月)6、7限目に、夜間部2年生の「エレメントデザインC」(篠崎隆先生)、「インテリアデザインC」(久山幸成先生)、「住環境デザインC」(押尾章治先生)の合同講評会が行われ、ゲスト講評者に建築家の藤原徹平さん(FUJIWALABO代表、http://www.fujiwalabo.com/about)に来て頂き、分野責任者の大松俊紀先生、専任の高平洋平先生も参加しました。
2年間の最後の課題ということで、学生は3つの専門分野の授業に分かれて卒業制作に取り組み、この講評会は、2月末に開催される卒業生作品展への選抜も兼ねた講評会となりました。それぞれの課題内容は以下。
「エレメントデザインC」は「Three (Is A Magic Number)」というタイトルで、「3」という数字をヒントにエレメントをデザインする課題。(以下、課題文より)
Three (Is A Magic Number)
アメリカのジャズピアニスト・ボーカリスト・作曲家・編曲家・プロデューサー、ボブ・ダラー(Bob Dorough, 1923–2018)による“Three Is A Magic Number”という曲がある。 1970年代のアメリカで子供向けテレビ番組“Schoolhouse Rock!”のためにつくられた、3をめぐる示唆的なことばの連なりと3の段のかけ算がひとつの唄となっている可愛らしい作品だ。あわせてつくられたアニメーションも音と映像がお互い追いかけっこをするかのようで楽しく、当時の子供たちはすぐに3のかけ算を覚えただろう。
https://youtu.be/aU4pyiB-kq0
「インテリアデザインC」は「TOKYO SHOWCASE」というタイトルで、店舗デザインをする課題。(以下、課題文より)
2020年、オリンピック・パラリンピックが開催され、4000万人を超える訪日観光客が訪れると予想されていました。しかし新型コロナウィルス感染症が私達が想像もしなかった日常をもたらしました。今後アフターコロナの社会が訪れたとしても単に過去と同じ生活に戻るのではない、そのような未来が想定されます。
同時にウィズコロナの生活の中で新たに見えてきたことや考えさせられたこともあります。人間が本当に心地よいと思える空間や時間、本当に必要としている普遍的な価値を再認識させてくれたこともそのひとつでしょう。
大量に生産されてきた無機質で高効率で高密度な建築や空間はこの先の将来にも人々を引きつけることができるでしょうか?再び世界中の移動が可能になり、東京に世界から人が訪れるようになったとき何が東京の魅力となるでしょう?
計画地は渋谷・原宿エリアとし、これからの東京の魅力を描き出すような提案性のある空間をデザインしてください。
プログラムは店舗プラスアルファとします。物販と飲食・宿泊・オフィスなど、2つ以上の機能が複合する空間を提案してください。規模は自由としますが、1/20スケール以上の模型表現が可能な規模として考えてください。外部空間のありかたや、距離感などウィズコロナ・アフターコロナの世界を考えた上で提案してください。
「住環境デザインC」は「地域と相関する生活のかたち」というタイトルで、併用住宅をデザインする課題。(以下、課題文より)
「地域」という言葉の意味は多岐に渡ります。街並みの特徴や近くの商店街などの状況、周辺の住人やその賑わいや喧噪のこと。風や緑などの自然環境的なものから、道路や交通状況のような社会環境まであります。「地域」とは、そうした物理的、人為的、環境的なことがらの総称であるので、様々な要素をはらむのです。時には気持ちよく、時には煩わしく、役に立ったり問題になったりすることもあります。都市空間のデザインにおいては、そうした様々な状況を前向きに捉えて、敷地内の計画と相関する「かたち」を見つけ「地域」をさらに盛り上げていくことがとても大切なのです。敷地は、世田谷の北沢川緑道沿いに計画します。緑道周辺の住人やその日常生活に目を向け、地域の特性に配慮した併用住宅(公共的な施設を含む)の設計を目指します。併設する公共的な施設としては、カフェやギャラリーなどの商業なものでも、学童保育や託児施設などの地域な施設でも構いません。学生各自が、「地域」の公共性に役立つアイディアやストーリーを考えて設定するものとします。