1月20日(月)6、7限目に夜1年生「住宅エレメント」の最終講評会が行われました。講評会には担当の田中正洋先生と分野責任者の大松俊紀先生、そしてゲストに建築家の吉村英孝さん(https://www.nit.ac.jp/campus/teacher/at_yoshimura)に来て頂きました。
本課題では、「棚」というエレメントにどのように「居場所」という要素を加えられるか、そして、住宅エレメントとしての機能を損なうことなく、多機能でハイブリッドな新しい住宅エレメントを提案することが求められました。単なる家具や建築要素の設計にとどまらず、空間との関係性や、住まいの中での新たな使われ方を探ることが目的でした。
学生たちは、まず住宅エレメントの本質を分析し、既存の機能と新たな要素をどのように融合させるかを模索しました。収納と休憩スペースを兼ねる構造、可変性を持たせたデザイン、空間の境界を曖昧にする仕掛けなど、多様な視点からアイデアが展開されました。試作を重ねる中で、実際に人が使うことを想定したスケール感や、細部のディテールにも意識が向けられました。
最終講評では、家具と建築の中間的な存在としてのあり方や、新たな居場所の提案がどのように空間全体へ影響を与えるのかについて活発な議論が交わされました。既存の住宅概念に捉われない自由な発想の作品も多数あり、空間の新たな可能性を提示するものとなりました。
住宅エレメントを再考する本演習を通じて、空間を構成する要素同士の関係性や、暮らしの中での柔軟な使われ方について、より深く思考を巡らせることができたのではないでしょうか。今後の設計においても、型にはまらない発想を大切にしてほしいと思います。





