KDS-SD 桑沢デザイン研究所
スペースデザイン

Lecture Seriesレクチャーシリーズ

レクチャーシリーズのゲストは遠藤勝勧氏(遠藤勝勧建築設計室主宰)でした

遠藤勝勧氏(遠藤勝勧建築設計室主宰)は、菊竹清訓建築設計事務所で元副所長を勤められ、長きに渡って数々の菊竹氏の建築に携わってこられました

今回のレクチャーでは当時の菊竹事務所の話や、菊竹氏設計のスカイハウスの断面図をその場で実際に描いて頂いたり、実際に携わった建築の図面やスケッチを多数見せて頂きました。

まず菊竹事務所の在籍時代について語られ、菊竹氏は、当時若くまだ上手く図面を引けなかった遠藤氏に「東京中央郵便局の実測をして来なさい」と言われたといいます。現在のようなレーザー測定器などなかった時代では、現地に赴き、実測やスケッチを何度もされたといいます。
また遠藤氏は隅々までびっしりとスケッチが描かれた手帳を何冊も見せてくれ、スケッチを描くことの重要性を語ってくれました。興味がある建築に出向いては行く先々で詳細なスケッチを描かれているという氏は、「写真だと忘れてしまうが描くと忘れることがない」と語ってくれました。

中盤のスカイハウスの断面図を大きく描く場面では、コンベックスを使い、A0の模造紙にフリーハンドで描いて頂きました。遠藤氏は寸法を記憶しているため、何も見ずに細かいディティールや寸法を描いていく様は圧巻の一言で、その約30分間は、皆が息を呑みながら、遠藤氏の製図を眺めていました。

遠藤氏は、ご自身の失敗談から図面を描くときには原寸で描くべきであると語られました。

最後に、建築を好きで諦めずにやっていくことが大切であり、何よりものを作る上では、人との繋がりがなければ成し得ないことなので、人に優しく、人として良い人になることが最も重要であるとお話を締めくくってくれました。

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