KDS-SD 桑沢デザイン研究所
スペースデザイン

Lecture Seriesレクチャーシリーズ

第4回レクチャーシリーズは朝倉行宣氏(住職)のレクチャーでした

12月10日開催の第4回目のレクチャーシリーズは、福井県福井市にある浄土真宗本願寺派・照恩寺の住職で、テクノ法要の発案者である(https://www.show-on-g.com/techno-hoyo)朝倉行宣氏によるレクチャーでした。

テクノ法要とは、仏教をテクノサウンドやテクノロジーを駆使した空間演出などによる、新しいスタイルの法要です。

朝倉氏は、お経の文字や仏像の映像が投影されるプロジェクションマッピングやカラーライティングを用いて、阿弥陀如来や極楽浄土などをイメージした世界観を作り、元DJの朝倉氏がテクノのトラックに合わせてお経を読み上げるという、今までにない形での法要を実践されています。

本レクチャーでは、古式を尊重しつつも工夫を重ねた歴史がある仏教に対して、時代や状況に応じて変化することが自然だという仏法思想に後押しされてテクノ法要の挑戦に踏み切ったその考えなどをお話いただきました。

後半のディスカッションでは、テクノ法要のデザインプロセス、周囲の反響などのお話から、宗教や宗派のあり方などについての質疑に答えていただき、学生たちは全く新しい仏教芸術の表現を目にして驚いているようでした。「常識や当たり前」に縛られることなく、受け継がれる思想の根を引き継ぎながらも、新しい表現に昇華させる姿勢は学生たちにとっても大いに刺激となったことでしょう。